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フィルターの種類と選び方、外部式・上部式・投げ込み式の違い

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この記事の結論

  • フィルターの主な種類は外部式・上部式・投げ込み式・底面式の4タイプです
  • ろ過能力は外部式が最も高く、投げ込み式が最も控えめです
  • 初めての水槽は、価格とメンテナンスのしやすさから上部式が選びやすいです
目次

水槽の心臓部、フィルター(ろ過装置)が担う3つの役割

前の記事の水槽の立ち上げ手順、水合わせ・カルキ抜きの基本では、水を張ってから魚を迎えるまでの流れと、ろ過バクテリアが水質を安定させる仕組みに触れました。

そのろ過バクテリアの主な棲み家になっているのが、今回のテーマである「フィルター(ろ過装置)」です。

フィルターの働きは、大きく3つに分けられます。

ひとつは、フンやエサの食べ残しといった目に見えるゴミを物理的に濾し取る「物理ろ過」。

もうひとつは、ろ材に棲みついたバクテリアがアンモニアなどの有害物質を分解する「生物ろ過」で、これが水質の安定にもっとも大きく関わる働きです。

そして活性炭などを使い、水の黄ばみやニオイの原因物質を吸着する「化学ろ過」が3つ目になります。

フィルターのタイプによって、この3つの働きをどれだけ・どんなバランスで発揮できるかが変わってきます。

ここから先は、代表的な4タイプの仕組みとメリット・デメリットを順番に見ていきましょう。

外部式フィルター、ろ過能力の高さが魅力の本格派

フィルターの吐出口からきれいな水が水槽に流れ込んでいる様子のクローズアップ

仕組みと特徴、水槽の外にろ過槽を置く密閉式

外部式フィルターは、水槽の外(多くは水槽台の下)に円筒形のろ過槽本体を置き、ホースで水槽と行き来させる密閉式のフィルターです。

ろ過槽の中には複数種類のろ材を大量に詰め込めるため、ろ過能力を確保しやすい構造になっています。

水槽の外に置かれた円筒形の外部式フィルター本体と、水槽とつながる2本のホース

メリット、ろ過能力と静音性の高さ

外部式フィルターの最大のメリットは、4タイプの中でもっともろ過能力が高い点です。

ろ材の容量が大きいぶん、生物ろ過を担うバクテリアも多く棲みつかせられるため、水質が安定しやすく、水換えの頻度を抑えやすくなります。

密閉構造のためモーター音が水槽の外に漏れにくく、稼働音が静かなのも利点です。

水槽の上や中に機材が出ないぶん、見た目もすっきりして水草レイアウトを楽しみたい水槽との相性がよいのも魅力ですね。

デメリットと向いている水槽、価格とメンテナンスの手間

デメリットは、価格が他のタイプより高めなことです。

目安として本体価格は5,000円〜15,000円程度で、水槽のサイズが大きくなるほど価格帯も上がっていきます。

また、ろ材の掃除をするたびにホースを外してろ過槽本体を開ける必要があり、上部式や投げ込み式に比べると一手間かかります。

外部式フィルターは掃除の頻度が1〜2か月に1回程度で済むぶん、掃除1回あたりの作業はやや本格的になります。
ホースを外す際に水がこぼれやすいので、初めて掃除するときはバケツとタオルを用意しておくと安心ですよ。

ろ過能力の高さと静音性を重視するなら、45cm以上の中型〜大型水槽や、水草をしっかり茂らせたい水槽に向いています。

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上部式フィルター、初心者の定番でコスパが良い

仕組みと特徴、水槽の上にろ過槽を載せるタイプ

上部式フィルターは、水槽のフチに横長のろ過槽を載せ、ポンプで汲み上げた水をろ材の中に通してから水槽に戻す構造です。

水が上から下に流れ落ちる際に空気と多く触れるため、酸素を水に取り込む効果も期待できます。

水槽のフチに載せた上部式フィルターから水が流れ落ちている様子

メリット、価格の安さと掃除のしやすさ

上部式フィルターのメリットは、価格の手頃さと掃除のしやすさです。

目安として本体価格は2,000円〜5,000円程度で、外部式に比べると初期費用を抑えやすくなります。

ふたを開けてろ材をすすぐだけで掃除が終わるため、初めてフィルターを扱う人でも迷いにくいのも大きな利点です。

水槽セットに標準でついてくることが多く、入手しやすいのも初心者向きといえる理由のひとつになっています。

参考までに、代表的な製品例としてGEX AQUA FILTER デュアルクリーンフリー DC-4560のような上部式フィルターがあります。

デメリット、水音と蓋の干渉に注意

デメリットとしては、ろ過能力が外部式よりやや控えめなことが挙げられます。

水が流れ落ちる音が外部式より聞こえやすく、寝室に水槽を置く場合は気になることがあります。

また、ろ過槽が水槽の上に載る分、照明やガラス蓋との位置関係を確認しておかないと干渉してしまうことがあります。

水が空気に触れる面積が広いぶん、水の蒸発もやや早くなる傾向があります。

これらの点を踏まえても、30〜60cm程度の水槽で、初めてフィルターを選ぶなら上部式が扱いやすい選択肢になりますよ。

投げ込み式・底面式、小型水槽やサブ用途で使うタイプ

投げ込み式、エアポンプで動かす手軽なフィルター

投げ込み式フィルターは、スポンジ状のろ材を水槽の中に沈め、エアポンプから送られる空気の力で水を循環させるシンプルな構造です。

本体価格が500円〜1,500円程度と安く、電源も水中モーターも不要でエアポンプ1台あれば動かせる手軽さが特徴になります。

小型水槽の中に沈めた投げ込み式フィルターとエアチューブ

ただし、ろ材のサイズが小さいぶんろ過能力も控えめで、単体で大型水槽をまかなうのは力不足になりやすいです。

そのため主な用途は、10〜30cm程度の小型水槽や、稚魚・病気の魚を隔離するための小型容器、あるいは他のフィルターと組み合わせるサブ用途になります。

ろ材が汚れやすく、週1回程度の頻度ですすぎ洗いが必要になる点も覚えておきたいところです。

参考までに、代表的な製品例として水作 エイトコア Mサイズのような投げ込み式フィルターがあり、小型水槽やサブ用途として手軽に導入できます。

底面式、底砂全体をろ過材として使うタイプ

底面式フィルターは、水槽の底に敷いたろ過板の上に底砂を敷き、底砂全体をろ材として活用するタイプです。

底砂の面積すべてがバクテリアの棲み家になるため、うまく機能すれば生物ろ過の力は大きくなります。

一方で、底砂の中を水が通り抜ける構造上、水草の根が張りにくくなることがあり、水草を主役にしたい水槽では敬遠されることもあります。

単体で使うより、上部式や投げ込み式と組み合わせて底面のろ過力を底上げする使い方をされることが多い、やや上級者向けのタイプという位置づけです。

水槽サイズ・生体で選ぶ、フィルタータイプ比較表

水槽の底に敷いたろ過板の上に底砂を重ねている、底面式フィルターの設置途中

ここまでの4タイプの特徴を、ろ過能力・水流の強さ・メンテナンス頻度という3つの軸で比較表にまとめてみました。

タイプろ過能力水流の強さメンテナンス頻度価格帯目安向いている水槽サイズ
外部式高い穏やか〜普通1〜2か月に1回5,000〜15,000円程度45cm以上
上部式普通普通〜やや強い2週間に1回程度2,000〜5,000円程度30〜60cm
投げ込み式控えめ弱い週1回程度500〜1,500円程度10〜30cm・サブ用途
底面式高い(条件付き)穏やか底砂掃除に依存1,000〜3,000円程度組み合わせ次第

こうして並べてみると、ろ過能力が高く水流が穏やかなタイプほど、水質が安定しやすい傾向が見えてきますよね。

実は、このろ過能力と水流の強さは、水槽に生えてくるコケの発生しやすさにも関係してきます。

フィルターのろ過能力や水流とコケ対策の関係については、コケが生えたらどうする?種類別の原因と対策で詳しく扱っています。

迷ったら、まず上部式で始めてみるのが無難な選択です。
掃除に慣れて水草をしっかり茂らせたくなったら、次の水槽で外部式にステップアップする、という考え方でも遅くはありませんよ。

まとめ、今日からできるチェックリスト

外部式フィルターと投げ込み式フィルターを両手に持ち大きさを見比べている様子

フィルター選びは、水槽の大きさ・置き場所・かけられる予算・掃除にかけられる手間のバランスで決まります。

迷ったときは、この記事の比較表を見返しながら、まず自分の水槽サイズに合うタイプを絞り込むところから始めてみてください。

自分の水槽サイズに合うフィルタータイプの見当がついている。
ろ過能力とメンテナンス頻度がトレードオフの関係にあると、だいたいわかっている。
迷ったら上部式から始めればよい、という考え方に納得できている。

次の記事では、もうひとつの重要な機材であるヒーター・水温管理の基本、夏の高水温対策と冬の保温を見ていきます。

今日のアクション

  1. 自分の水槽サイズ(または検討中のサイズ)に合うフィルタータイプを比較表で確認してみる
  2. 掃除にかけられる手間と予算を、外部式・上部式・投げ込み式で比べてみる
  3. 水槽の設置場所(寝室かどうかなど)を踏まえて、静音性が必要かどうか考えてみる

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この記事を書いた人

IT・Web分野を本業としながら、水槽・アクアリウム関連の情報発信を続けています。数年間、熱帯魚飼育の基本的な範囲(本格的な機材・繁殖等は未経験)を経験し、現在は飼育していません。「アクアリウム初心者ラボ」では、当時の実体験に加え、飼育書・メーカー公式情報・専門ショップの情報をもとに、これから始める方に役立つ選び方・注意点を客観的に整理してお届けします。

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